学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

科学

Intel社CPLDの立ち上げ2

FPGA、CPLDに関する一連の記事ではVHDLについての詳細な記述を展開するつもりはなく、現在のIntel、Xilinxそれぞれの環境における操作フローを主に解説する予定である。 前回の記事 http://d.hatena.ne.jp/kazima/20180419 では、Intel MAX-2 CPLDに対してプ…

Intel(Altera)社CPLDの立ち上げ

前回記事のように、FPGAは(Vivadoに対応している世代の)Xilinx社のチップが入手しやすいのに対し、CPLDはIntel(旧Altera)社製のチップの方が入手性がよく、またEVMも安価に入手可能である。 現在のIntel社の無償開発環境はQuartus Primeであるのに対し、we…

Xilinx社FPGA Artix-7の立ち上げ

現在、Digilent社のcmod A7というFPGAボードを入手して、動作テストをしている。 本ボードはDigilent社のサイトに立ち上げの手順Cmod A7 Programming Guide [Reference.Digilentinc] が示されているが、2018年現在ではすでにXilinx VivadoのGUIが変化してお…

オルゴール時報つき時計の製作

Arduinoの学習の一環で何か実用的なものを作れないかと考えたところ、自動演奏楽器による時報つき時計を考案した。時報つき時計はいわゆる目覚まし時計であり、スマートフォンのアラームなどでも対応可能である。今回は、オルゴールをステッピングモーターで…

サーボモーターの修理

フィジカルコンピューティングというと旬は過ぎ去ったようにも感じるこの頃、arduinoによるモーター制御を試している。 入門者向けとして有名な、マイクロサーボ SG90を使用して2軸カメラマウントの動作をテストしていたところ、当初正常であったモーターが…

人は虚しく…

kazimaは今年の前期試験で第二種電気工事士の国家資格を得た。 従来挑戦してきた免許と比較するとずいぶん軽いものであったが、なんといっても実技試験があるところが、筆記試験のみの免許とは異なる。 実技試験に対応するには、やはり自分で何回も練習する…

鼻の手術4

手術から一月半ほど経ち、前回の検診から一か月後の検診のために拠点病院へ通院した。 前回から変わりがない(悪くもないし、わずかに痛みが残ると感じる)を伝えたところ、現在の時間経過で痛みを訴える人は少ない、まだ傷が塞がっていないといったことはな…

鼻の手術 3

抜糸してから二週間が経過した。 徐々に痛みは軽減しており、鼻の頭を押さえつけられるような痛みは抜けてきたと感じる。しかしまたヒリヒリとした痛みが残り、鼻をかんだときには空気が抜けきらない。鼻の入り口付近の粘膜の腫れが残っているようで、完治す…

鼻の手術3

手術後の抜糸してから一週間ほど経過したので以下を記す。 鼻中隔を固定するシリコンプレートは糸で縫い付けあるので、抜糸のタイミングで取り去り、その他鼻に詰めていたガーゼもすべて取り去った。 しかし、外からは見えないが術後の腫れが残っており、ま…

鼻の手術 2

本稿では手術翌日以降について述べる。 そもそも副鼻腔の痛みは手術直後からないが、鼻中隔を削った影響は痛みに直結する。それ以上にガーゼが詰め込まれている圧迫感が大きく、鼻呼吸できないこともありズキズキと頭痛を感じた。 しかし、口の中から大きく…

鼻の手術 1

kazimaは現在、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の治療のために手術を含めた治療中である。 kazimaの蓄膿症が発覚したのは、花粉症の治療のために耳鼻科に行った際に鼻中隔湾曲症を指摘され、鼻中隔湾曲症の状態を見るために頭部CT画像を取ったときである。蓄膿症の手…

立体音響

立体音響、サラウンド技術は古くから研究されてきたテーマであり、ごく簡単な仕組みから超大規模なものまで様々なアプローチがある。 簡易サラウンド L信号とR信号の差をとり元信号に付加すると、意外なほど音場が広がる効果がある。実は組み込み機器のエフ…

超低音再生

超低音はスピーカで最も再生しにくい帯域であるが、再生音の迫力感を担う重要な帯域でもある超低音専用のスピーカをサブウーファと言うが、その方式は様々である。ホーン型は高能率であるが、超低音用のホーンは数mのサイズになり、実用性がない。寸法が小さ…

(4)音像定位

音が聞こえてくる方向の感覚を音像定位感、音場感と呼び、モノラル再生による単純音質とは異なる意味で音質を決定する。 スピーカ間距離 ステレオスピーカは、左右の距離を離すことで初めてステレオ効果を得る。定位感は配置によって変化するが、家庭内での…

(3)内部損失

スピーカーの、主に振動板の特性に音質に関わる要素をスピーカー(2)で洗い出した。(3)では、スピーカーにおける振動板の電気特性以外の、箱や振動板の形状や構造、材質による影響について述べる。 点駆動振動板の剛性と内部損失 (2)で説明したよう…

周波数-音圧特性

スピーカ(1)にて、スピーカの能率について整理した。続いてスピーカの音質を決める要素を洗い出していく。やはり、現在最も普及している動電型コーンスピーカを基本として考える。 周波数-音圧特性 スピーカの周波数-音圧特性(以下、周波数特性)は、スピ…

(1)能率

スピーカはオーディオ機器の中で最も重要な部分である。本ページでは、スピーカの性能を音量(能率)と音質(音色)に分けて考え、性能が決まる要因を洗い出す。現在最も普及している動電型コーンスピーカを基本として考える。 音量を決める要素 スピーカに1…

モバイルオーディオ

スマートフォンの普及に従い、モバイル機器で映像、音楽を楽しむユーザーが増えたことで、俄かにモバイルオーディオが盛況である。 音漏れ モバイルオーディオにおいて最も気を配る必要があるのは音漏れである。音質以前に、屋外で音を出す上では周囲への気…

吸音材料

このページでは主に騒音制御、吸音材料について述べる。 遮音と吸音 遮音材は音波のエネルギーが外部に漏れるのを防ぐために使われる。鉛板、コンクリートなど密度が高くがっしりとした素材ほど音波は反射し、透過しない。これを質量則という。音漏れを防ぐ…

ラインケーブル

家庭内ではプレーヤとアンプをアナログ接続する際に使用する程度のラインケーブルは、業務用機器の配線でも欠かせない部品であり、トラブルを防ぎながら運用するためにも正しい知見が必要である。 抵抗 スピーカーケーブルにおいては抵抗値が無視できない重…

スピーカーケーブル

スピーカーケーブルを交換すると音質が変わるというのは、すでにオーディオマニアの中では常識になっているらしい。ヨドバシなどの量販店にもやたら高価なスピーカーケーブルがドラム巻きで切り売りされている。各ケーブルメーカーの能書きには定量性のある…

ピーク・プログラム・メーター

ピーク・プログラム・メーター(peak programme meter、ピークメーター、ピーク計)とは、その名の通り信号のピークを検知し、プログラム入力(連続入力)を表示するメーターである。以下PPメータと呼称する。PPメータは、元々オープンリールなどの録音レベル…

VUメータ

VUメータは信号レベルの変化を針の動きで示す計測機器である。1939年にUSAのベル研究所、CBS、NBCによって、電話回線信号の音量感をモニターするために開発された。VUとはvolume unitの略で、0VU = 1.228V (= +4 dBm)である。VUメータは、内部インピーダンス…

オーディオ機器周辺に関する様々なメーター(計測器)について整理する。 パワー・アウトプット・メータ(ワットメータ) パワーメータは信号出力をワット単位で見る、すなわち電力計である。定インピーダンス負荷であれば、出力電圧を計測し、オームの法則か…

(1)

本ページでは、オーディオ業界におけるニセ科学を取り上げる。 ニセ科学とは、一見科学的なように見えて中身は科学的ではない、むしろオカルトや宗教に属する主張である。有名どころではラジウム温泉、マイナスイオン、ゲーム脳、水素水など、聞き覚えのある…

カーオーディオ

自動車ユーザーにとっては実際にはカーオーディオの選択は新車購入時にオプションとして購入されることが多い上に、カーナビとカーオーディオはほぼ統合されているので、選択の主眼はカーナビである。安全な運転が確保される方が先決であるから、カーナビと…

電流正帰還MFBアンプの製作

電流駆動アンプに記載したように、ヤマハが開発した電流正帰還アンプは帯域の狭いサブウーファーなどにおいて非常に有用である。しかし、ヤマハ製YSTサブウーファのラインナップに使われているのは、最大でも30cm径のウーファユニットである。より大型で高性…

電流駆動アンプ

通常のオーディオ用パワーアンプは、スピーカ負荷の変動に関わらず同じ電圧を出力する定電圧駆動アンプに近い。それに対して、電流駆動アンプと呼ばれる特殊なアンプがある。電流駆動は曖昧に理解されていることが多いようで、正確に理解できるように以下に…

定電圧駆動アンプ

スピーカーを鳴らすために必要な電流を増幅する装置をパワーアンプと呼ぶ。本ページでは、電力増幅、またスピーカを負荷とする際に特有の問題について述べる。 現代のパワーアンプの周波数特性は、可聴域を十分にカバーしており、本来周波数帯域が不足するこ…

信号伝送

かつてオーディオ機器を含めた電機機器はすべてアナログ製品であり、アナログ電子回路技術は非常に重要なファクターであった。 ディジタル信号処理の黎明期には、信号全体をディジタル処理するほどのパワーがなく、表示系やカウンタなどの一部の機能にしか使…