学問の小部屋

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鼻の手術 2

本稿では手術翌日以降について述べる。
そもそも副鼻腔の痛みは手術直後からないが、鼻中隔を削った影響は痛みに直結する。それ以上にガーゼが詰め込まれている圧迫感が大きく、鼻呼吸できないこともありズキズキと頭痛を感じた。
しかし、口の中から大きく切開して患部にアクセスする過去の手術法と比べれば苦痛は格段に少なく、患者にとってはずいぶんと楽になったと考えるべきであろう。

手術翌日

手術翌日は朝から食事が始まり、お粥の病院食が出たが、鼻が使えないことでほとんど匂いはわからず、味を感じない。(何を食べても血の味がするといった報告もあるようだが、そもそも嗅覚がないのにどうやってまともな味を感じ取ったのか不明である。)
息を止めながら食べるのは難しいと思いきや、意外と食事はスムースに進められたが、飲み込むときに空気が鼻にまったく抜けないので、少々苦労した。
翌日はまだまだ出血が収まらず、血痰を何度も吐き出す時期が続いた。血痰を吐き出すときは、鼻に空気が抜けないのでガラガラうがいができず、喉に空気を絡めて出す方法(カーッ!と力を入れる)をとる。痛みはあまりないが圧迫感による頭痛は残り、なかなか落ち着かないが、手術直後と考えればよほど落ち着いていたと感じる。
翌朝はお粥の病院食であったが、昼食以降は普通食が出て、食事にはすぐに慣れるが鼻の圧迫感には慣れることがない。出血が収まってきたら、綿球の交換よりも喉の血痰を出すことに集中して、こまめに吐き出すようにする。洗面所で水を使った方が、ティッシュに吐き出すよりもすっきりできる。

退院

手術から三日経過して、診察を経て午前中に退院した。残念ながらガーゼは取り去られず、鼻はほとんど詰まったままである。退院の際はまだ綿球を詰める必要があり、夏場でもマスクが必要であった。退院してから3日ほどは綿球を詰める生活が続くので、なかなか外出するのは難しかった。
退院から三日もすると綿球をしなくても出血は気にならなくなるが、綿球を入れていた方が乾燥を防げる。

抜糸

手術日から一週間後に、鼻の中に縫い付けてあるシリコンプレートを抜き取り、抜糸した。一般に抜糸は手術の一週間後とされる。抜糸の際は麻酔をするので痛みはなく、奥のガーゼも吸い出してもらいようやく鼻が通るようになった。ただし、鼻の中の腫れは残っているので、まだ格段に鼻が通るわけではないが、今まで明らかに通っていなかった左の鼻に空気が通るようになり、左右の差がなくなったように感じた。まだしっかり鼻から息を吸い込めるような状況ではないが、明らかに手術前との違いは感じ取れた。

抜糸後の生活については、次回記述する。