学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エンドピン

2000年前後からエンドピンの素材により音質が変化するという話が出始め、従来の鉄、黒檀等以外にも真鍮、チタン、アルミ、タングステン、カーボンファイバーなどの素材が試されている。 密度が変われば楽器の重心とエンドピン先端まわりの慣性モーメントが変…

ペグ(糸巻き)

ペグも弦に直接繋がるパーツであるため、軽く強い素材であることが求められる。ペグ、テールピース(ヴァイオリン、ヴィオラの場合は顎当ても含める)を合わせてフィッティングと呼ぶ。 ペグは摩擦力で弦を留めるので使い込むほどに消耗するパーツであり、楽…

テールピース(緒留め板)、テールガット(緒留め紐)

弦に直接繋がっているテールピースは、それ自体が共振して不要音を生じないことが必要である。 また弦の振動のエネルギーを抑え込んでしまわないように軽量でなければならない。 定番はアクースティクス社製やウィットナー社製のプラスチックテールピースで…

魂柱(サウンド・ポスト)

魂柱は魂の柱という名のとおり、楽器の音質を最も変化させる部材である。 表板→裏板の振動伝達を担う役割を果たしており、表板と裏板の圧力で姿勢を保持しているためその工作精度、材質は非常に重要である。 材質はスプルースで柔らかいため比較的消耗しやす…

高品質な楽弓のスティック(棹)にはブラジル西部産のフェルナンブーコという素材が使われる。 安価なものにはブラジルウッド等の廉価な素材が使われることがあり、これは素材の弾性率がフェルナンブーコよりも明らかに劣るために安かろう悪かろうの弓でしか…

チェロ本体

チェロ本体が発音する原理は、弓で弦を擦ることにより発生した振動が弦→駒→表板→魂柱→裏板と伝搬し、 裏板の振動が音波としてf字孔から輻射されることで楽音を生じるというものである。 このため、各部材の素材は音の伝搬特性がよいものでなければならない。…

チェロの小科学・はじめに

本ページはチェロの再生音についてのポータルページとして運用する。 詳細な記事は今後別途作成し、本ページには基本的な内容を記述するに留める。 鹿島勇は学部生時に大学交響楽団・チェロパートに所属していた。 本ページでは今までに得た科学的知見と音楽…