学問の小部屋

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オーブンレンジの選び方

さて、先日新しくオーブンレンジを購入しました。その際に気をつけたチェックポイントがいくつかあったので、紹介しておきましょう。

  • 大容量である方がよいか?といえば一概にそうとは言えない。グリルやオーブンを使う場合に庫内が広いと熱効率が悪く、無駄に電力がかかるばかり。特にトースターは専用のトースター(ある程度小さく、熱効率がよいもの)を使ったほうがよほどおいしく出来上がる。
  • 店頭で展示しているものは小さく見えるため自宅に設置しようとすると意外とその大きさに苦労することになるので、置き場所の採寸は必ず行っておく。
  • 現在家庭用レンジはターンテーブルのものとフルフラットキャビンのものがある。ターンテーブルのものはその直径以上のものは入れられないわけだから、実際の有効容量はかなり制限されたものになってしまう。庫内を有効活用するにはターンテーブルレスは必須となる。高価な機種でターンテーブルを採用している機種は存在しない。
  • フラットキャビンでも、庫内はよく見ること。セラミック皿(または床)が採用されているか否か、天板は二段かどうか、天井を覗いてみてオーブントースターのようなバーヒーターが採用されているようなものは劣化しやすいので避ける。また一部の機種で天板が一番奥まで入らずデッドスペースがあるものが存在する。デッドスペースまで含めて庫内容量は計算されるから、実際には計算より狭くなってしまうことがある。
  • 内部の縦横比は、天井が高いよりも床面積が広い方がよい。これは、例えばクッキーなどを並べるときに実際に一度に並べられる個数は面積に依存し、高さが問題になるのはシフォンケーキを焼くとき程度のものである。幾何学的制約から苦労をするよりははじめから合理的な設計の機種を選ぶべきである。
  • デザインは実用上は勿論問題になるものではない。ただし、すべての道具においてユーザーインターフェースの見た目の効果というものは意外と心理的に作用するものなので、どうしてもデザインが気に入らずストレスを感じるようならばいくら高機能でもやめた方がよい。
  • 取っ手の軽さ、使い勝手はかなり重要である。むやみに堅かったり、見てわかる欠陥がないこと。
  • 正面のボタンは、特定の機能(ごはんあたため、牛乳あたためなど)のボタンは実際にはほとんど必要ない。それよりは内部メニューを把握して使いこなした方がよほどよい。
  • オーブン機能は、電気代を含めたエネルギー効率では現時点で電気オーブンはガスオーブンには勝てない。プロ用のような品質を求めるなら迷わずガスオーブン。
  • 最近話題のスチームオーブン機能については、実際に業務用オーブンのような加熱水蒸気調理を行えるのはシャープのヘルシオのみ。実際のところ、加熱水蒸気調理は表面の保湿効果がある以外は大した効果はない。本格的な業務用機器に比べて水蒸気の温度と量が全然足らないためである。それならば特にタンクを使った水蒸気調理機能を持っているものでなくても、天板に水を張るタイプの方がメンテナンス面でも有利である。もっとも、水蒸気を積極的に使った調理法を研究したり、実践したりしたい場合はヘルシオを選んでもよい。減油効果はナイス。その他の機種なら一応表面保湿できる程度に理解しておけばよい。なおヘルシオは単純なレンジ機能を使うときも水蒸気あたためのみになるため、ごはん一膳などでもかなり時間がかかってしまうことを覚悟するべき。(別にもうひとつレンジがいるかも)


さて、以上のようなチェックポイントをリストアップした上で、オーブンレンジは人によって用途が違うので、各々のケースで妥当なけ選択はどのようなものか考えてみよう。

あたためメイン、オーブンは一応あるだけでいい、またはなくてもいい場合

大きなレンジは邪魔なだけ、弁当などの温めがメインになるなら、レンジに投資する意味は全然ない。容量は15L規模のものを選んでおけばよい。こういうときは専用ボタンが威力を発揮する場合がある。

電子レンジの温めはほどほど、オーブンもある程度使いたい場合

容量20L以上のもの、スチーム機能はどちらでもよいが床面積の大きいもの。庫内実効容量とメニューボタンはやはり重要である。30L以上のものは、特に一人暮らしの場合はまず必要ない。店頭で小さく見えて意外と置けそうだと思って買ってしまってからでは遅い。

レンジもオーブンも積極的に使いたい場合

家族が多く、子供もいてクッキーなどを焼く機会が多い場合はやはり30L以上が必須となる。4人家族分のオーブン料理なども、30Lを割り込んだ機種では厳しくなってくる。加熱水蒸気調理をやりたいならヘルシオ、そうでなければセオリーを守った選択をすればよい。


さて、以上を考慮した上での僕の選択はオーブンもある程度使いたいということで容量24L、床面積が広いSANYO製のEMO-FZ400を選びました。買値28000円。
僕は揚げ物を温めることが多いので(一人暮らしでの揚げ物はCPRからいって自殺行為である。またレンジで温めるとフニャフニャになってしまい全然ダメであるので、焦げるのを承知でトースターで温めていた。)オートメニューの揚げ物あたため機能を使ってみたところ、確かに油も落ちるしカラリと仕上がります。オーブン使用時にキッチンペーパーを下に敷けないので溜まった油を衣が吸ってしまうと意味がないため、金網を使う必要があります。
その後また何か特に気になったことがあれば追記します。

さーて、ペスキンペスキン・・・ゴホゴホ。