学問の小部屋

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cueとvstのジレンマ

もはや音楽ファイル倉庫としては十分な容量が確保できるHDDをライブラリとしてPCジュークボックスとしている人は多いと思う。
鹿島勇の場合は手持ちのCDのバックアップが400GB程度あり、これは既にすべてHDDに移管して現在はEACを使ってWAV+Cueの形で保存している。

再生ソフトはFoobar2000かFrieveAudio M-classを使えばよい。
残念なことにFrieveはcueシートに対応しておらず、元データを手動でcueに従いwavを分割する必要がある。
その代わりFrieveにはVSTプラグインを8個まで投入できるというメリット、また音場補正処理が可能であることから、ヘッドフォン用システムとしては理想的なプレーヤ+DSPが3500円で入手可能となる。

Foobar2000はcueには対応しているが音場補正機能はなく、VSTプラグインフリーソフトでは精々1つまでしか投入できない。実際問題としてVSTを使う必要はほとんどないので1個でも問題はないが、波形データのスペクトログラム、ソノグラム、リサジュー曲線、ビットメータ、PPメータ等の表示プラグイン(外部フリーソフト)を簡単に切り替えられるFrieveの方がこの点については利点があると言える。

普段の音楽鑑賞ではスペアナとレベルメータ程度でよいので現状では主にfoobarを使っているが、ヘッドフォン用の理想システムにはFrieveを使う必要があるので、その場合はcue分割はしておいた方がよい。

また、よくflacやapeへの可逆圧縮で保存すればより容量が少なくて済みロスレスである、という主張があるが、可逆圧縮では精々1/2程度の容量圧縮にしかならず、現在のHDDの値段からすれば400GBが200GBになったところでそれによる恩恵はほぼない。
WAV+cueという構成はファイル数を減らせるメリットがあるが、現状ではwavのcue分割としておくのがどちらのプレーヤにも適用できる次善の解ということになりそうである。

ただし、鹿島勇の場合は現在音楽ファイルでは大して困っておらず、むしろ手持ちのDVDデータの方がよほど問題で、こちらは全部で1.5TB程度あるので先日購入した1TB HDDx2の外部ストーリッジボックスが既に一杯になってしまった。
近いうちに2TBのHDDが2万円程度に落ちてくれば、信頼性は別にして検討に値する。
あと2年もすれば、HD画質での録画を行わないのならこのような問題はもはや過去のものとなるであろう。
音楽データに限って言えば、あともう一歩で個人のライブラリには十分な容量と利便性を手に入れられるところまできた。2.5インチHDDで1TBを実現すれば、自分の膨大なCD類を手のひらサイズにまとめることが可能となる。そのうちSDXCカードが1TBになるだろうから、更に親指大で済むようになる。

時代は
データ量の問題→機械駆動からの開放
へとフェイズが移りつつある。