学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

ソーラーガーデンライト事情

ソーラーガーデンライトは、庭にイルミネーション効果を与えるだけでなく、安全のための外灯としての役割ももつ。
ところが、市販のライトの多くで外灯としては十分な明るさが得られず、結局AC100Vに頼ることになる。
これでは、せっかく無給電で動作するソーラーライトの出番がない。

ソーラーライトの性能は、パネルの性能、充電池の容量、耐久性、LEDの明るさ、発光部の構造、デザイン性によって決まる。このうち最も大切なのはデザイン性と発光部の構造である。充電池やLEDはいざとなれば交換可能であり、パネルの能力の範囲内で適切な改造を施して最適化できる。
ところが、デザインはもとより、発光部の構造が悪いと効率的な発光ができず、せっかくLEDが明るく灯っていてもその性能が活かせない。

今までいくつかの種類のライトを試してみたところ、周囲に最も光量を振りまけるのはフロアライトであった。ここでいうフロアライトは、地面に埋め込む形で上向きに光を出す形のライトである。
ペンシル型のライトの場合、使える光は水平面内に放出された部分だけである。仮に反射板を内部に仕込んだり、周囲に壁を立てるなどして反射光を利用しても、構造上損失が多すぎる。実物を見たところ、ランプから光が出る時点でせいぜい20%程度の光しか利用できていない。
ランタン型のライトの場合、デザイン性が高く大型化しやすいので、あくまでランタンとしては優れているものの、周囲を照らすにはペンシル型と大差がない。
その点、フロアライトの構造ならば光量の半分近くは外界に放出でき、天蓋を半透明にすることで間接照明らしく使うこともできる。
また、ライトの背が低いので足をぶつける心配も少なく、風で飛ぶ危険性も最低限にできる。
唯一の難点は値段が一回り高いことで、より値段が下がって様々なところでソーラーフロアライトが使われることを願うばかりである。