学問の小部屋

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パスタの一般論・序

天ぷらそばの一般論の中でパスタについて書くと書いておいたので、今回はこちらの話。

そもそも、パスタとは何か。
中国語の「麺」と本質的には同義であり、小麦粉を練って面状にしたものである。
よって細長くしたスパゲッティもフェットチーネもバーミセリリングイネも、タリアテッレもペンネもファルファッレもラビオリもラザニアもコンキリエもパスタである。

そして、うまいパスタの条件とは何か?言うまでもなくソースである。
今回の記事を書くにあたり、参考になったのが
http://skumbro.cocolog-nifty.com/edo/2009/03/post-cb0f.html
こちらの記事で、パスタとは小麦粉の生地とソースをいかにマッチさせるかが大切なのであり、日本食のように細かい具材をごてごてつけると結局パスタとマッチせず、パスタとしてうまいわけではないと言える。
具材がうまいのとパスタがうまいのは違うのである。故に、たらこスパゲティがうまいのはたらこがうまいからという理由ではダメで、いかにたらこソースをスパゲティに絡めるか、その温度管理と量のバランスが大切なのである。

日本でよく食べられるパスタソースに「ミートソース」がある。トマトベースで砂糖が入っており甘めなので日本人に受け入れられやすい。しかし、缶やパウチに描かれているような、ソースをパスタの上に円状に盛るような盛り方は、パスタとしての味などと言い出さなくても間違った食べ方である。
というのは、ミートソースはパスタに絡めるソースなので、上に乗せられたソースを少しずつスパゲティに絡めて食べるような方法ではそのうちスパゲティが硬くなる。また、温度が下がりがちですぐに味が落ちてしまう。
本来のミートソーススパゲティは、フライパンで温めたソースに茹で上げのパスタを絡めて熱々にしたものを皿に盛って出すのである。こうすれば冷めて硬くなったスパゲティを無理やりソースにつけて食べることなどしなくてよい。

パスタの基本はパスタとソースのマッチングにある。
さて、日本にあるパスタのうち、これを守っているものはどれくらいあるであろうか。