学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

リーマン・ショック

NHKサラリーマンNEO」は面白い。
なぜ面白いのかといえば、サラリーマンの現実を如実に反映しているからである。
しかし…実際にサラリーマンになってしまうと、あの内容は生々しすぎて手放しには楽しめないのも事実である。

あの番組を見てわかることは、NHK自体もサラリーマン組織であることと、誰もがサラリーマンでいたくはないが独立しても成功する見込みはほとんどないのでサラリーマンでいるという現実である。

小学生のアンケートで将来なりたい職業の定番は野球選手、科学者、大工などなど、いわば専門性の高い職業である。そこに、「サラリーマン」の文字はまずない。手元でやっている内容は二の次で会社のために働くという立場を考えもしないし、普通はなりたいと思わないのであろう。
しかし、社会に出る大多数は「サラリーマン」になる。
これを夢のない話と見るか、このような毎月の収入のあるシステムが日本に定着していることを喜ぶのか。もちろんその両面があるが、少なくともサラリーマンになったことがない人間にサラリーマンというシステムは素晴らしいなどと言われるのはあまりに不見識である。
こういうことを言うのは、大学から出たことのない博士課程の学生やポスドクに多い。要は視野が狭いのである。


今回はサラリーマンという和製英語を敢えて使った。意図はわかることと思う。