学問の小部屋

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批判文の問題点

今回は、批判文の問題について述べる。批判文は、批判だけに終わっており著者が結局どう考えているかわからないものが多い。
批判とは論立てのうち最も簡単なものである。どんな理論も、見方を変えればいくらでも批判できる。よって、内容が正しかろうが間違っていようが批判自体は成立する。
ところが、多くの批判記事は問題提起→批判で終わっており、その問題をどうすればよいのかを述べない。読者にとって大切なことは、問題を批判したら著者がその解決策をどう考えているかである。文章とは読者のために存在する。オカシイ、オカシイと批判だけして終わる文章は読者のことを考えていない。
逆に考えると、批判だけに留まらず問題の解決策を示している文章は、優れた文章と言える。さらに、批判するだけで終わっており解決策を示さないとき、著者は解決策について考えていないと考えることもできる。このことは、それではどうすればいいんですか、と著者に問いかけると答えが返ってこないことが多いことからもわかる。即ち、論を立てるときは必ず結論とその展望を書くべきである。そうでない文章は役に立たない。

お手本として、今回の文章は 問題提起→結論→批判(論理)→まとめ(展望)の基本的文章構造に則って書いたことがおわかりになるだろうか。