学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

・・・さてさて、なんとかマウイ島に到着した我々であった。

空港の出口に差し掛かる頃には、さすがに日本人の姿はあまり見えなくなり・・さあ目的地の会場へと向かおうと、シャトルバスを探しに向かいます。
ところが・・バスがない???
少し前に営業を停止しているとのこと、話が違うと地団太を踏む余裕もなく、仕方なしにタクシーを呼ぶことに。
なんとかタクシーを呼んでもらい、島の反対側の会場(ホテル)へ。
今回の会場は・・・
リッツ・カールトン・カパルア!!
そうです、マウイ島で一、二を争う超高級ホテルです。なんでわざわざこんな高そうなところで学会を・・と思ったら、どうも使う予定だった会場が使えなくなり、変更になったとのこと・・・
ひとまずタクシーを降りてチェックインを(たどたどしくも)済ませ、我々の宿泊所カパルア・ヴィラというコンドミニアムへ向かいます。荷物を下ろして一休みしてからリッツカールトンに向かうと、ようやくここで研究室のメンバーに遭遇。これで一安心・・と思ったら、なにやらSUNSET CRUISEに行こうということに・・
そうですか、と大人しく従い、バスが来るのを待っていると何やら大幅にバスの予定が遅れたらしく思わず待たされることに。
それは大した問題ではなく、港へと移動してクルーザーに乗り込みます。
うん、確かにハワイの夕日は美しかった。周りが海ばかりなのに、沈んでいった方角は島があった。

そうこうしているうち、リッツカールトンへと戻ると日米物理学会のレセプションとして夕食会が行われるということで、そのまま半ば外とつながったホールへと移動します。
いくつか、見知った先生もいるようだと観察しながら料理を取って、座る場所を探しているとあまりに人が多く見つからない。少し途方に暮れて周りをきょろきょろとしていると、近くのテーブルから"Hey,"と声が掛かり・・・幸いにして、学生とおぼしき男性が食事を終えて席を譲ってくれました。
そのテーブルの状況がまた凄まじく、男女比が1:7(男は僕だけ)という状況で、戸惑いながらもゆっくりと食事を始めます。
”日本のどこから?” ”大阪です”
”日本は暑いですか?” ”ええ、暑くて湿度が高いですよ”
といった、よくある会話を始めて、”(日付変更線を超えたので)明日から来たのね”
などとジョークに笑いながらなんとか会話を続けていました。

で、食事の内容が凄まじくマズイ・・・
味のしないパスタ、つぶれたパン、変な酸味のある野菜・・・
ここは高級ホテルではなかったのか?リッツカールトンじゃないのか?
と内心呟きながら、一応残さずに最後のクッキーを一口
(甘すぎる・・・)
文化の違いというのは、ここまで残酷なものなのかと唖然としながらも、周りで普通に食事をしている人々を眺めつつ・・・隣に座っていたマギー(同じように学部生として来ていた)に "This is too sweet..."と苦笑いしながら呟くと、一応ウンウンと返してくれたので、僕の味覚がおかしいのではないと思う、多分。
そうだ、このレセプションは無料で頂いたものだから、質がよくないだけに違いない・・・と、無理やり納得しながら食事を終えます。

食事後、開催記念講演があるということで他のメンバーはそちらへ参加。僕は一緒に食事をしたメンバー(男性も戻ってきた)に海の方へ行ってみようと誘われ、断る理由もなくそちらへついて行くことに。途中、"Do you work for him ?"という問いに即答できなかった自分の不甲斐なさを感じながら海へと出てみると、ぽつぽつと雨が降りそうな感じで星が全然出ていません。
目の前でハワイの海を見られたのはよかったものの、真っ暗でよくわからない・・・他の人たちもしばし思い思いの行動をして、さて引き上げようということになります。
同じくカパルアヴィラに泊まっているらしく、部屋に来るなら招待するよと言われたものの、他の二人が待っているからとお断りしてお別れ。二人と合流し、記念講演の感想を聴いたりしながらヴィラへと帰ります。
当然のごとく、彼女らに付いて行ったことを茶化されて・・・まあそれはいいとして、ヴィラで寝る部屋を決めてバスルームの栓が閉まらないという状況を初体験して、
長旅で疲れた身体を休ませねばとようやく就寝。
さーて、発表は4日目である。明日は何もないぞ・・・