学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

5ヶ月ほど遅れたものの、学会でハワイに行ってきたときのことを書いておきます。

予想外の体験をいくつもしたもので、今の記憶でどの程度書けるか努力してみましょう。

一日目:
我々の研究が認められ、日米物理学会素粒子原子核分野)の国際学会で学部生のセッションに招待されることになりました。
海外旅行の要領が全然わからないものですから、結構緊張して不安な部分もありました。実は今回が初めての海外旅行+初めての飛行機でありまして、やはり内心ドキドキとする部分もあり・・・ともかく、始めましょう。

関西国際空港で夜7時のフライトだったので、準備のため夕方5時に空港に着くように三時半に梅田で待ち合わせ。メンバー三人のうち海外経験が豊富なD君@beeplexとあとはズブの素人二人(鹿島勇と手廻しネジ@二枚)・・・で、最初に何をしたかといえば書店にて「地球の歩き方・ハワイ、マウイ島編」を購入。
それもこれも、初めて行く土地でしかも海外であるにも拘らず研究室が地図を用意してくれなかったからです。全くアテにならないホテル周辺の地図を一枚渡されただけで、じゃあハワイで会いましょうって・・・?
(もし何か事故があったら研究室を訴えてもらうように実家に言うのを忘れていたことを、本気で後悔しました)
海外経験が豊富なD君(実際はドイツ生まれ)がいてくれたおかげで、空港のシステムなどは或る程度スムーズに行ったものの、もし素人二人で行けということだったら行けなかったかもしれません。その意味では幸運でした(行程全てにおいてD君に多謝)。

梅田から直通の快速で関空に向かい、両替や手荷物検査などを済ませて・・と思ったら、一番空港での作業に慣れているはずのD君が手荷物検査に引っかかる。
D君によれば、ゲートをくぐるまでに以前は何かのカードを記入せねばならず、そこで大幅に待たされるがために待ち合わせを二時間前に設定したそうです。実際はその手間が消滅していたため、予想外に時間が余りました。足りないよりはずっとましですね。
D君は帽子にサングラス、あごひげを伸ばしているといういでたちだったため、最後のパスポートの確認の際に「サングラスを取れ」と言われたそうです。当たり前ですが、なぜか帽子は脱げと言われなかったとか。

航空会社はユナイテッド航空、当然エコノミークラス。
その後離陸するときの少し嫌な感覚を体験したことよりも、予想外だったことがひとつ。
飛行機って機内はとんでもなくうるさいのですね。しかも、フライト中はずっとその騒音が持続するという・・・。揺れも結構あるのだなあと思っていたら、何度もフライトを経験しているD君によれば「乱気流以外で、こんなに揺れた経験はない」とのこと、本当に大丈夫なのか・・・?
お決まりのパック入りの機内食(これは予想できる)が配られる際のビーフとチキンとどちらにしますか?との問いには、安めの食事では原価の高い牛よりも鶏を選んだ方がよい結果を得られるという訓示を実行し、迷わずチキンと答える。パスタを下に敷いたホイル焼きと少しつぶれたパン、ジュースなど。味付けはそれほど悪くなく、普通に食べられる味でした。(なんでここで機内食について詳しく書くのかは後でわかる)
実はD君は非常に体調が悪いらしく、毛布をかぶって眠るモードに。僕自身は結構元気だったので、手廻しネジ@二枚と話をしたりしながら少しは眠りつつ、ホノルルを目指します。
おかしなことに、機内は異常なほど寒い(普通機内は少しは涼しいものではあるが、D君曰くこれはやはり異常だとのこと)

ホノルルが近づくと、到着した時刻は朝の7時くらいだったので非常に気持ちがよく、また九月の終わりだったので涼しく過ごせそ・・・ん?ハワイは常夏の島ではなかったか?

調べてみるとどうもハワイは常夏という認識は誤りで、確かに常に半そでで過ごせる気候ではあるが雨季は結構気温が下がるということであった。

おー本物の椰子の木があるなどと無闇に喜びながら、手荷物を受け取り入国審査へ。
ハワイは日本人観光客がとても多いため、職員も日本語で指示をしてくれます。税関カードを出してクダサイ・・とか。入国審査で少し詰まるものの、やけにフレンドリーな審査官の方で「あの人たち、トモダチ?」などと話しかけられながらパスします。
後で知ったことで、またもやD君はその見た目+当たりが悪かったのか

官 "What is your purpose !?"
D "For Scientific Conference...physics."
官 "What physics !?"
D "Nuclear..."
官 "Nuclear !??"

・・・などのやりとりがあったらしく、踏んだり蹴ったりだったとか。

荷物を受け取りホノルル空港を出ると日差しは暑く、おーハワイやーなんて思っていると目の前に
近畿日本ツーリストの看板が出てきます。
トップをねらえ」の世界よろしく(作中ではハワイは日本の領土で、日本国ハワイ県という)やっぱりハワイは日本や!!などと言い合いながら、更にマウイ島へ移動するために隣の空港に移動します。途中で空港のロビーにNO SMOKINGの上に「禁煙」と書いてあるのを笑いながら、続いてアロハ航空の小さめの飛行機に乗り込みます。(カヲル@鹿鳴館はアロハ航空という名前に冗談やろなどとノタマッテくれましたが、それはただの不見識である)
昼間のフライトは楽しい!
眼下に見える青い海と緑の島を眺めながら、短めのフライトをこなしてなんとかマウイ島の空港まで無事にたどり着きました。
さて、この先我々の前に立ちはだかった困難については次回。

一日目のキーワードは、
ベルヌーイの定理万歳!!」