学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

工作技術の基礎

今年もできることをやる。できないことも考える。

電子工作を主体としても、簡単な機械工作は避けて通れない。
回路を作ったらケース加工も必要である。
今回は基本中の基本として、孔あけの方法について記述する。
一般に回路基板用ケースとして使用される1mm厚程度のアルミケースは、ハンドドリルで十分孔を開けられる。
しかし、位置を正確に決めてきれいな孔をあけるには、知識経験と道具が必要である。今回は題材としてアルミ箱を選択する。

  • 位置決め

箱材の孔をあける場所を正確に決めるには、ハイトゲージを使用する。孔をあける面の寸法を決めたら、孔をあける面を垂直に立ててハイトゲージで目印をつける。二方向から線を引くときれいに十字に目印をつけられる。その上で、センターポンチを十字の中心にごくごく軽く打ち、ドリルのとっかかりをつくる。

  • 穴あけ準備

位置を決めたら、開けたい寸法から少し小さい径のドリルを選び、孔をあける面の下をしっかりとした土台に置いてぐらつきを取る。また、貫通してもよい金属板を下に敷いて、圧力がかかっても箱材の板が歪まないようにする。
バイスなどで箱材をしっかりと固定したら、ドリルを垂直に当てて構える。

  • 孔あけ

ドリルを当てるときは最初はゆっくり、ただし手で圧力をかけて押し込みながら切っ先を食い込ませていく。安定してきたら押し込みは必要ない。

  • 仕上げ

孔が貫通したら、規定の寸法までリーマーで拡張していく。大体の寸法が出たら、今度は面取りカッターをぐるぐると回し、縁のバリを取る。さらに、切断面をゆっくり丸棒ヤスリでならして仕上げる。

以上がひとつの穴あけに必要な道具と工程である。
振り返るに、たったひとつの孔をあけるだけでも大量の道具と手間が必要である。単に穴があけばよい場合はもっと簡略することもできるが、趣味の製品で仕上げが汚いと面白くない。ドリルだけでなく、最低限面取りカッターと丸棒ヤスリを揃えるとよい。これらの工作道具はそれほど高価ではないので、必要な手間を惜しまないことが一番重要である。