学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

困難は分割せよ

前々からうちのメインPCはHDDの調子が悪く、よくブルーバックなどに襲われていた。
当時はSeagateのHDDを二台組んでRAID1を構築していたので、原因究明のためまずはRAIDを解除することから始め、OSの再インストールやBIOSのアップデートをしたり、SATAコネクタを挿す場所を変えてみたりと色々と試してみたところ、いくつか判明したことがある。

  • NVIDIA製の2006年前半までのRAIDドライバはかなり不安定である
  • SATAコネクタの場所によって接触不良を起こす場合があるらしい
  • マザーボード付属のNVIDIA製のSATAドライバが元々不良
  • RAID1をやめてHDD一台構成に切り替えても不安定が続いている(ブルーバックが出る)

などから総じて考えるに、RAID1を構築していたこと自体も問題はあったとはいえ、根本的な問題はNVIDIASATAドライバが悪いと考えられる。
元々うちのマザーはSocket939環境では有名なASUS A8N-SLIPremiumで、2004年製の製品のためさすがにマザーボードとしては引退時期を迎えている。高機能で使いやすいマザーではあったものの、多少ドライバがこなれていない部分があったようである。無駄にSATAコネクタが多いのも少し変なところではあった。ドライバだけアップデートするのも何度も試したし、色々と実験もしてみたところやはり引退時期と判断している。
もしマザーのみ交換するならば、最新のBIOSを積んでいるものがやはり望ましいということで、Asrockが近日中に発売する939GLANというマザーが適当と思われる。
Asrockが何を思って既に終息した939でマザーを出すことにしたのかは不明ながら、939を保守してAMDの8コアCPUを心待ちにしている者としては手に入れておいた方がいいデバイスかもしれない。

939環境に居座り続けているのは、今Core2Duoなどに移行したとしても大したスペックアップが望めなく、移行するコストに見合わないからである。
C2Dに移行する大きなメリットがひとつある。IOデータのTVキャプチャカード、GV-MVPRX3とAthlonX2との相性が悪く、AMDデュアルコア環境が快適なPC環境のボトルネックになっている部分があるので、これは何らかの方法で解消したい。アナログのキャプチャカードを換えることも検討したことはあるものの、将来性を考えるとほとんど出番はなさそうである。

HDDは新品に交換した。HGSTのHDP725032GLA360を採用した。SATA2 500GBで価格.comなどでもすこぶる評判が良い。
前回購入したのがSeagateのST3160812ASで160GBプラッタが世に出たばかりの頃の製品であり、わずか3年で
250GBプラッタ2枚というCPRの高い構成で既にST3160半額以下の値段で購入できる時代になったことを考えると、一万円以下でも1TBのHDDが買えるようになる時代が来るのは目に見えている。
500GBプラッタもいずれは出てくるだろう。
HDDの性能について、もっとも注目すべきはプラッタ容量である。プラッタはディスク一枚あたりに詰め込めるデータ容量を示すので、これが大きいことは記録密度が高いことを示し、しかもヘッドの動作を高速化する等の試みとは違って静的な性能なので、プラッタ容量が大きくなることにはまったくデメリットがない。

購入したHDP725032GLA360についてもう少し補足する。
250GBプラッタとなったことで、ST3160をRAID1で使った場合よりも高速かつシングル動作なので安定した運用ができる。また2プラッタにも関わらず非常に厚さが薄く、ケースに入れてしまうとほとんど動作音が聞こえない。また発熱も非常に小さい。1プラッタのST3160に比べても格段に小さいのがとても気に入っている。
パーツの小型化が進むのは非常に喜ばしいので、いずれはデスクトップでもmicroATXくらいのPCがメインフレームになって、更に未来にはその半分くらいの大きさのPCが当たり前になるかもしれない。
エクステンデットATXなんて流行る時代ではないだろう。

今年からHDD屋になる者の呟きであった。