学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

少し時期を逸した感はあるものの、書いておきたかったことがあるので綴りましょう。

ライブドア事件と「ロマンシングサ・ガ3」には、不思議な共通点があるということ。
ロマサガ3といえば四魔貴族バトル1・・ではなく、経済のことなのでミニゲームの「トレード」のお話です。
この「トレード」、主人公が大富豪にいくつかの会社のグループを任され、悪どい商売をしている商会の勢力を弱体化させよう・・・という話から始まります。
主人公の名前で○○カンパニーという会社が作られて、どんどんグループの規模を大きくしていくことが目的です。
実際にやっていくことは、決算時に得られた収益や傘下の企業からの出資、自社出資を使って小さな会社から順に敵対的買収を行い、次々とグループの資産を大きくしていくこと。
最終的に悪の商会「ドフォーレ商会」傘下の企業をすべて買収して、丸裸にしたら勝利。そのあとは、魔族と取引している「アビスリーグ」を潰すべく更に関係ない企業を含めて敵対的買収を行っていきます。最終的には、アビスリーグを潰す前に世界の全ての企業を傘下に収めることができるようになります。
このストーリー、ライブドアの野望とよく似ているとは思わないでしょうか。

更に書くと、主人公の出発点「○○カンパニー」は何をやっている会社なのかといえば、全く内容が語られることはありません。(ライブドアはサーバー事業とかポータルサイトとか、本体も色々やっていることはあるから全く虚業というわけではない。マスコミの報道ではまるっきり虚業のようにも言われたが、これはマスコミの煽り以外の何物でもない。)おそらく、資金をまとめて買収する以外には何もやっていないのでしょう。社長本人は冒険しているし、まさしく虚業です。

ゲームでの買収の方法はどうでしょうか。
自社資金を出すことはほとんどなく、傘下の企業またはグループに出させる。
駆け引き技として、「教授のダンス」(色仕掛け?)「おもてなし」「プレゼント」「イメージダウン」ニセ情報を流すなどなど・・・。

ゲームだから許されるのか、あまりゲームの構成と現実を比較する人がいないのか。
今回の事件で発覚したライブドアの所業がよいとは僕も全く思うことはないですが、世の中のその他大企業にはまるっきり違法でも平然としているところは実際いくらでもあります。そういったことが徐々に正されていけばよし、このままの社会が続けば無理でしょうか。人間はまだまだ、人類全体が幸せになる方法を見つけてはいないようです。

「世界中の国の人と愛と金が
入り乱れていつか混ざりあえるの?」(最後のニュース By 井上陽水