学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

続きを書くのが大変遅れてしまい、すみませんでした。

さて、出発から四日目と五日目の最終日について、まとめて書いてしまいます。

四日目、やはり何もすることがなくリッツカールトンをうろうろ。海を眺めに行ったり、昼にターキーのサンドイッチを食べたり(普通の味。うまくはない)して、めぼしいところの写真を撮ったりして・・。
昼間に学部生向けのセッション(宇宙物理学の内容)があり、それを一時間ほど聴いたりしながら時を過ごす。
夕方ごろに学部生のための「アイスクリーム・ソーシャル」なる親睦会が開かれ、皆でアイスクリームを頂きながら歓談・・のはずが、どうしても日本人とアメリカ人で固まってしまい親睦を深めるほど語らうのは難しかった。
どうでもいいけど「アイスクリーム・セッション」という言い方を何度も聴いたのは、我々の立場がどんなものであるかをよく推測することができる。
その場に来ていた教授のA川先生(どう見ても大学院生にしか見えない)もなぜかアイスクリームに手を出し、ここまで至った経緯を話したり・・。
そのうち、初日に出会ったマギーやハンナと再会し挨拶を重ね、しかしあまり交流することもないうちに雨が降ってきて(ハワイなのに・・)ほとんど解散状態に。まあ、これも仕方ないだろう。
結局その日はあまり何もすることがなく、のんびりとして過ごした。
夜にコンドミニアムに帰ってから、寝る前にまたもや手廻しネジ@二枚と無駄話で時間を使ってしまう。我々の研究室の教授であるK本先生らが朝日を見に行こうという話になったらしく、午前三時から車に乗り込んで山の頂上に行くことになり、僕は参加しなかったが手廻しネジはついていった。僕自身はそのまま就寝。
まったく、K本先生は「ナポレオン」であると我々四年生の中では理解を共有している。
A川先生にそのことを話すと、「K本さんバケモンだなあ」とのことであった。いや、ナポレオンです。
(これは、K本先生がバイタリティ溢れる人であることと、カードゲームのナポレオンが好きであることをかけている)

五日目、さてさて我々の発表当日であり、最終日である。
今日はよく晴れていたため、気持ちよく午前中からリッツカールトンへ。
まだ会場(メインホール前のロビー)のセットアップができていなかったらしく、しばし時間をつぶす。そのうち、ようやくセッション用のポスター(論文をA0の紙にまとめたもの)を張る・・・しかし、なんであろうこの込み具合は。
あとでわかったことで、この学部生セッションには日本人16名とアメリカ人75名程度が参加していたらしく、ほとんどロビーはギュウギュウ詰めである。当然ゆっくりとひとつひとつ眺める時間はなく・・所詮学部生なので仕方ないところではあるが、大変であった。
そのうち、担当のK本先生やA川先生がやってきて”じゃあ英語で説明して!”と始めるものであるから、これまた大変である。実際は、あまりお客さんは回ってこなかった。しかし、疲れた。

さて、終演後。片づけを終えて、今日は夕食がパーティ形式のバンケット(食事会)となるとのことで、30ドルを支払って初日のレセプションと同じオープンホールへ。
ここで、今度こそまともな食事にありつけるだろうと期待しながら、食べ物を取っていく。
さて・・!?
つぶれた硬いパン、何か勘違いしている春巻き、よくわからんサラダ・・・。
極めつけが、参加者のほとんどが並んで配ってもらった牛の丸焼きの切り身である。
さぞかしうまいのだろうと、期待して食べてみると・・・・メチャクチャ硬い。
D君@beeplexはドイツ出身であるから、ヨーロッパ的な硬めの肉にはある程度理解がある。しかし、「ここまで硬いのはおかしい」とのことであったから、ヨーロッパ的ですらないのだろう。
K本先生はそれを何も気にせずバクバク食べていた。これはきっとK本先生のアメリカ暮らしが長かったからに違いない。
味の方は、またもや全く無味乾燥である。ごく薄く塩味がついている程度で、第一ジューシーさのかけらもなく、ただの焼きすぎであろう。
結局、ハワイでは20ドル出そうが30ドル出そうが品質は変わらなかった。

このバンケット、面白かったのはハワイアンダンス+ミュージックのショウが見られたこと。これはとてもよかった。
それから来年から配属となる吹田RCNPの教授のT岐先生に挨拶をして、なんで理論系に行くのかなどの話をする。これもひとつの目的であったから、実現してよかった。
さて・・夕食も終わり、コンドミニアムに戻り・・明日は飛行機の関係で早朝からの出発となるので、早めに就寝。
翌朝4時半に起床、助手のO川先生に車を出してもらって空港へ。
またもやD君は引っ掛かり気味であったが、なんとかホノルルへ無事向かう。
空港の中で、大海原航との約束によりアロハシャツを土産物として購入。
見た中では最も品質のよさそうなものを選び、購入・・・。どうやら、アロハシャツメーカーの中では最大手のところのものらしい。

ホノルルに到着すると、またもや日本語の看板が・・・。
空港の係員の人まで「ユナイテッドデスカ?パスポートヲ」と日本語で話してくれるものであるから、やっぱりここは日本国ハワイ県だ!と言いながら飛行機に乗り込む。
帰りの飛行機の機内食は、到着が朝ごろになるということだったため軽い朝食となった。
メニューはチーズバーガーに近いサンドイッチ、ホイル焼き。ハワイでの食事に慣れた舌にとっては、これらのメニューはとんでもなくうまいものであり・・
欧米の味に理解があるはずのD君@beeplexですら
「絶対こっちの方がリッツカールトンよりうまいって!!」と力説する始末である。
要は、ハワイでは食べ物に期待するなということであった。

さて、日本に到着・・・関西国際空港に着いて、機内から一歩外に出ようとしたとき、むわっとした熱気に襲われる。あれ?我々は常夏の国ハワイから秋の日本に帰ってきたはずじゃ・・・?
ともかく、両替など後処理をして空港で解散、あとは各自で自宅に戻った。D君は自宅生なので、迎えがあったようだ。
ふぅ・・・この旅は確かに非常に疲れる旅ではあったが、楽しい旅でもあった。
唯一の欠点は、ハワイの食事がまずかったことである。また、ハワイはあの時期(9月末)に行くと涼みに行くことになる可能性があることも、知っておくべきだろう。

いくつかの補足。
我々の泊まったところは、不思議なくらい虫がいなかった。そして、海に囲まれているはずなのになぜか結構乾燥していた。
そして、印象的なのはハワイには非常に太った人が多いことだ。あれでは、エコノミークラスの座席には収まらないだろう。
それから、今回の旅費は大学側に出して頂いたようなものなので、食費、土産物などを含めて3万円程度しか自分では出していない。
それから、行く前は老後はハワイに移住もいいかなあと思っていたこともあったが、あそこまで食べ物がマズイと僕には耐えられないので、却下することとなった。

四日目と最終日のキーワードは、
K本先生はナポレオン
日本食は世界一!!
である。