学問の小部屋

ここは学問の黒板です。

肥満のこと

以前に書くと宣言していた肥満の一般論を明示しておきます。
少し調べればどこかに載っていることですから、そんなに大仰なことではありませんし、簡潔に書きます。
まず、人間の代謝にしてもエネルギー保存則は当然成り立ちますから、吸収したエネルギー-使ったエネルギーが体に蓄えられるエネルギー、即ち脂肪となります。
単純な足し算で考えて、食べる量が使う量よりも多ければ必ず太っていきますし、反対なら痩せていきます。
また、人間の代謝能力(エネルギーを使う効率、燃費の"悪さ")は年齢と共に必ず落ちていきますから、年齢を重ねるに従って食べる量も調整しないと必ず太ります。
即ち、中年太りの原因はエネルギーの過剰摂取であります。
たとえば若いころに激しい運動を続けていた人は、基礎代謝が高くエネルギー消費が激しいので食事もよく摂る必要があります。その割合がつりあっていれば体重は変化しませんし、よく食べて筋肉をつける必要も生じます。
しかし、年をとって運動をやめてしまったときには当然消費エネルギーが抑えられ、普段エネルギーを消費しない生活を送っていれば基礎代謝が下がり、"燃費のよい体"になっていきます。
ここで大切なことは、代謝能力が下がったとしても、胃袋の大きさや食欲はすぐには衰えないことです。即ち既に習慣となっている食事量が相対的に多くなってしまうため、そのまま行けば中年太りは免れません。
この対策としては、自分の代謝能力が衰えていくことを自覚して、意識して食事量を減らすことです。それができなければ必ずと言っていいほど太ります。

ひとつ書いてないことがありました。同じように食べて、代謝も同じであったとしても太り方に差が出る場合はあります。即ち食事の栄養素を吸収する効率が悪い人は、当然入ってくるエネルギーが少ないため太りにくくなります。
勿論、こういった体がよいわけではありません。

以上を考えて、体に蓄えられる脂肪量は
(現在の脂肪量)+(吸収効率)*(食事量)-(消費量)
となります。
周りの状況を見るに、日本人はかつてよりもずっと「太っている人」が増えたように思います。
食事の欧米化が進んだこと、それに日本人の体質が追いついていないこと、第一に豊かになったこと。
このまま進むと、アメリカのような肥満社会が待っています。(目撃者は語る)

即ち結論として、
肥満とは単に食べすぎである